ロボット相撲

当教室は個別学習型なので、生徒を集めて一斉に開始!という授業ではありません。

いつでも入会でき、予約日もまったく自由です。みんなレベルもまちまちでその子にあったペースで進められます。

その反面、生徒が一度にあつまるというのはたまたま予約がたくさん重なってるという偶然に頼ることになります。

そんな日には、よし!せっかくなのでなんかやろうじゃないか!とコンテスト形式のイベントをやることがあります。

今日はそのうちの一つをご紹介したいと思います。


ロボットを使った相撲です。DCモーター2基で前進後退・・・までは参加者全員共通です。

そこからブロックとプログラミングで工夫しての勝負になります。DCモーターの追加以外はなんでもありでオリジナルロボットを作って勝負するのです。

ルールは簡単、下記3つだけです。

 

①はっけよいでスタートし、その後はロボットに触れてはならない。

②相手ロボットに1回は触れること

③先にタイヤが机から落ちた方が負け

 

これを参加者総当たりで2セットの勝負をします。

 

単純に押すだけの戦法もあれば、アームを動かして相手を横方向に押す、相手の力を受け流す仕組みで場外勝ちを狙う、などなど多彩なアイデア勝負になります。

自分の戦法によって有利になる形状も様々です。このため、プログラミングだけではなく物理的な工夫も必要になりまます。

重心をどうとると安定して力がでるのか、パーツの強度は足りているか…いろいろ考えることがあります。

ちなみに土俵に見える黒いラインはただのマスキングテープです。ここからはみ出ても負けではありません。

あくまで机からタイヤがはみ出たら負けです。

ということは、黒い線をうまくつかうと…!?みたいなテクニックもありです。

 

この試合の面白いところは「相手がいること」「高度な戦法が正解とは限らないこと」です。

自分が何かを仕掛けようとするように、相手もまた何かをしてきます。自分の戦法が仇になることもあります。

精巧なプログラミングをしても相手の動き・形状によってはまったく通じないことも起こりえます。

なので、熟練生徒が初級生徒に負けるなんてざらです。

 

さて、勝負の結果がついたら、それを次にどう活かすかです。

勝った方はより良くするための改良を、負けた方は敗因分析と問題点の改善に取り組みます。

2セット行う事、ここがミソです。

1セット目でどこがよかったのか、わるかったのか、どうすればいいのか、試して直してより良くしていくアイデアを出す。

これはそういう考え方と観察眼を養うトレーニングです。

 

子どもたちはこれからの人生、きっといろいろな物事に取り組むことになります。

たいていはすんなりとはうまくいかないと思います。

そこで、どうすればいいのかを考える力と取り組む姿勢を持っていれば、きっと大きな力になることでしょう。